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タロットからのメッセージ
東京MCではタロット占い・霊感タロット占いと、タロットカードを用いた占いを扱っています。 ここではタロットカードの神秘的な意味についてそれぞれ簡単にご説明します。 このカードの絵柄は高野モナミ専用オリジナルカードです。


- 0番「愚か者」
- 1番「魔術師」
- 2番「女教皇」
- 3番「女皇帝」
- 4番「皇帝」
- 5番「司祭」
- 6番「恋人」
- 7番「戦車」
- 8番「力」
- 9番「隠遁者」
- 10番「運命の輪」
- 11番「正義」
- 12番「吊るされた男」
- 13番「死神」
- 14番「節制」
- 15番「悪魔」
- 16番「タワー」
- 17番「星」
- 18番「月」
- 19番「太陽」
- 20番「審判」
- 21番「世界」
- 大アルカナ9番「隠遁者」
- ほとんどのタロット・カードで、暗い夜道をランタンを掲げて歩む老人や修道士の姿で描かれています。中世ヨーロッパでは老人も修道士も同一視され、彼らは人の世では触れられない知識と真実に精通しているとの見方がされていました。このため、”奥義”がこのカードの本質を伝えています。人としての楽しみから離れ、真実を探求する旅に出た彼らに待ち受けるのは、天国の門を開ける鍵の意義なのかもしれません。ここから比喩としては、真善美、一筋の道、光の道、栄光、達成、霊的能力、精霊などを伝えています。
- このカードの反対位置は解釈によっては微妙なさじ加減を必要とし、”狂気”を意味しています。 悪い存在に魅入られて求道に失敗した場合と、聖なる存在の力が強すぎて発狂した場合など、他のカードの配置をよくよく検討して解釈しなくてはならない、重要なカードの一つでもあります。 このため比喩としては、衝撃的な出来事、暗い日々、道を外れた、などを伝えています。
- 大アルカナ10番「運命の輪」
- このカードは異教徒的な意味を伝えるものです。中世ヨーロッパでは日本や仏教国のような輪廻転生の思想は排斥されていました。しかしケルト人やジプシーたちはそうした生まれ変わりの概念を根強く後世に伝え、これがタロット・カードの中に取り入れられました。それは”不滅の魂”を意味しており、そこから転じて、何度でも訪れるチャンスを上手く掴みとるべしといった人生訓になっていきました。敗北や失恋は、再び巡ってくるチャンスで挽回することです。
- このカードは反対位置で出てもあまり悪い意味ではありませんが、人は自分の殻に閉じこもってしまうと、今何が行われても、自分の周囲に誰が訪れても、気がつかないものです。そうなると人は自分の内なる声ばかり聞いて、他人の言葉を聞かず外の出来事を見ようとしなくなります。ここから”転落”がはじまって、せっかくの運気を伸ばすことができません。
- 大アルカナ11番「正義」
- 多くのタロット・カードでは正義の図柄にギリシアの女神アテナ、もしくは審判の女神パリスが描かれており、涙や同情で流される気持ちや感情論ではなく、一辺の曇りも無い潔白な真実を伝えるものです。このため、”真理”を伝えるこのカードが出現すると、思いや気持ちはどうであれ、一切の言い訳がきかない結果がズバリと出現するため、人によってはそれを受け入れるためには長い時間がかかる場合があるようです。ここから比喩としては、正確、正統派、正論、論理的、合理性、公正な判断などの意味になります。
- このカードの反対位置は大アルカナでもワースト5に入るほどの悪いカードです。正義や真実や善意を示すカードが反対を向いていることから、”偽善”などを示す意味となります。ヨーロッパの占い師によっては悪魔よりもひどい存在、偽預言者や偽救世主と捉えて解釈する者もあり、いずれにしても気をつけないといけないカードの一つとなります。このため比喩としては、不和、不実、嘘つき、偽者、流言、悪意などとなります。
- 大アルカナ12番「吊るされた男」
- 図柄の解釈には諸説ありますが、イングランドのアーサー王の時代、騎士たちが聖杯を求めて旅に出て、そのありかを問うために首吊りもしくは逆さ吊りになって思索の試練に耐えたことが 由来であるとする説もあります。比喩としては、非合理、不条理、理不尽、理にかなわないなどを意味しています。
- カードが逆位置になれば、吊るされて苦しい状態が解消されるため楽天的に捉えがちですが、”バランスを欠く”という意味で捉えられる場合があります。それは小食のペットに大量のエサを与えたり、水圧が決まったバルブに大量の水を流したりなどの状況に類似しており、動脈硬化や、ドーピングで心臓に負荷がかかった様子を連想させます。このため比喩としては、苦痛、急激な変化に対応できない、水門の決壊などがあります。
- 大アルカナ13番「死神」
- 名前からして恐ろしいこのカードは出てきた瞬間、パニックを起こす占い師がいるほどの迫力満点な図柄で描かれています。しかしながら、人生や生命の最終的な到達点は死であるから、今のうちに人生と生命の素晴らしさを全力で味わい、楽しむべしという人生訓を伝えるカードです。ここから”今世”を意味して、その過ごし方、まっとうの仕方を問うなど、意外に柔らかいカードです。比喩としては、人生、生命、生き方、送り方、夜、闇、影などの意味を伝えています。
- 人生の到達点が死ならば、人生の始まりは出生であること、このカードは反対の位置で出ることでズバリそう伝えています。ここから”受肉”を意味しています。また、死のカードに夜や闇の意味があり、反転したことから夜明けや光の意味をもまとっています。比喩としては、目が覚めた、新時代の到来、憑き物が落ちた、光り輝く、転生などの意味となり、大アルカナ22枚の内でもとても良い意味を示すカードとなります。
- 大アルカナ14番「節制」
- このカードはある意味で地味なものであり、人間の生活に必要な道徳心や、毎日を真面目に働いて、家内繁栄、商売繁盛のように現実的な基盤で栄えてゆくことを示しています。このため”継続”を伝えるカードでもあります。古来から人間は清く正しくあるべしという理想主義があるのですが、踊ったり飲んだりといった娯楽面を持ち合わせていることも事実です。ここから比喩としては、中道保守、継続は力なり、品位、礼節、などを伝えています。
- 礼節や節度を司るカードが反対位置で出ていると言うことは、これは人間の品位や世間体的にかんばしくない態度、”だらしなさ”を意味しています。しかしながら、現代の日本社会は個人の幸せを追求する時代であり、消費経済を中心に回転しているため、19世紀的な道徳観はそれほど重要視されず、このため比喩としては、不摂生、ふしだら、格好悪いなど、表面的な指摘であって、それほど悪いカードではないようです。
- 大アルカナ15番「悪魔」
- このカードの名前がそのものズバリすぎて、鑑定の時に外したい誘惑にかられそうですが、実は悪魔のカードは”人間性”そのものをあらわしているに過ぎません。すなわち、綺麗にとりつくろうとも、人間には欲望や本能があり、また負けず嫌いな気持ちや、他人に対して好き嫌いがあり、そうした本質的な姿を悪魔に置き換えて表現しています。このため比喩としては、悪意、悪感情、不信、妄信、思い過ごし、誤解、独占欲、自由奔放などの意味となり、現代の日本社会ではそれほど悪いとは言えない人間的な属性に分類されます。
- 悪魔の反対位置は単純に良い意味で解釈する向きもいます。人間としての生きる欲求や渇望が枯渇して、経済社会を生きてゆく力を喪失しがちなマイナス面も強く、”無気力”などエネルギーが低下した状態を伝えています。コンプレックスや反抗心も人間の活動の源となるため、単純に取り除けばよいというものでもないようです。このため比喩としては、枯渇、ガス欠、栄養失調、無駄、五月病、やる気の失せた状態、などの意味を伝えます。
- 大アルカナ16番「タワー」
- このカードこそ大アルカナ22枚中、文句なしのワースト1の破壊力を持つネガティブなカードであり、”神の鉄槌”を意味しています。それは、人間が個人であれ組織であれ最高に思い上がった状態、天に向かって物を投げた状態をあらわしており、その結果は投げられた物は自分自身に降り注いできます。これをして古代・中世の人々は神の怒りに触れたと表現して、戒めのために大アルカナに取り入れられました。このため比喩としては、事故、壊滅、沈没、破産、滅亡などと恐ろしい言葉が浮かび上がってきます。
- このカードは正位置で出ても反対位置で出てもネガティブな意味に変わりはありませんが、しいて言えば反対位置では”事故後”であり、事後処理、台風が過ぎ去ったあとの後片付けのような意味を伝えています。また、トラブルに見舞われたり、対人関係が悪化したときなど、頭を冷やして考え直せという警告の意味もあります。このため比喩としては、警告、再建、作り直しなどの好意的な意味での解釈も出来ます。
- 大アルカナ17番「星」
- 古代メソポタミアの人々は夜空に現れる星座を眺めて麦を植える時期を知り、明日の天候や国家の繁栄を予測しました。これが今日の占星術の原型であり、そうした意図を込めて、中世のヨーロッパの占い師は星をあらわすこのカードを大アルカナの一員として迎え入れました。このため”希望”の意味が込められています。ここから比喩としては、若者、乙女、未来、可能性、希望、巡り来る来世、こうしたポジティブな意味を伝えています。
- このカードだけは反対の位置で出ても全くネガティブな意味となりません。しかしながら、しいてあげるとすれば”待ち”と言う意味になります。明日の成功を夢見てアルバイトに精を出して頑張るバンドマンのように、生活が苦しくても素晴らしい夢や希望に満たされている状態です。このため比喩としては、持ち望んでいる、もうじき来るなどの意味となります。
- 大アルカナ18番「月」
- このカードはよくも悪くもスピリチュアリティを濃厚に伝えるものです。古来より月は地球の良き伴侶であって、地球の住人たる生物たちに大きな影響を与えてきました。それは潮の満ち欠けから、動植物の生死、人間の生活のサイクルを司り、特に女性には大きな影響を与えており、”新生児”の意味を伝えています。また、胎児は母体内で魚類~両生類~爬虫類~哺乳類~人間と変容してゆくことに相関し、月のカードは人間の魂や精神の成長を伝えています。ここから比喩として、精神、狂気、メランコリック、スピリチュアルなどの意味を伝えます。
- 月のカードも正・反どちらの位置であらわれても、それほど意味に変化は見られません。しいてあげるとすれば、”吹っ切れた”、これに尽きるでしょう。精神性のとても強いこのカードは常人が操るのは危険な分野、つまり神々や精霊といった自然に存在している神秘的な存在の影響力のすごさを如実に伝えるとともに、謙虚に敬う気持ちを諭しています。このため比喩としては、憑き物が落ちた、目が覚めた、おそれ敬う、三日月、曇りの日などの意味となります。
- 大アルカナ19番「太陽」
- このカードは太陽系の恒星であり、地球の親たる太陽を意味しており、それ以外の何者でもなく、”命”を意味しています。太陽は地球上のあらゆる民族が崇拝しており、数十億年もの間地球を照らして命を育んでいました。ほとんどの文明の神話では太陽は主神級の立ち位置にあり、日本ではアマテラス大神の名で知られています。ここから比喩としては、生物、万物の親、昼間、日曜日、夏、野生などが意味として伝えられています。
- このカードの反対の位置をあえて言うのならば、夜間や平日、夏の終わりなどのように、”黄昏”のような一種寂しい気持ち、しかしどこか余裕のある気持ち、決して老人の寂しさではなく若者の寂しさのような心情をあらわしています。これは本格的な冬の訪れではなくその前に収穫の秋を控えているように、もうひと頑張り出来る余力を残している様子などを示しています。ここから比喩としては、内側、中庭、夜の帳、夏の終わり、夕焼けなどの情緒的な事柄を多く含んでいます。
- 大アルカナ20番「審判」
- このカードはこれから先の事柄に対して決断するということ、自分自身が何をしていきたいのかをはっきりさせること、これに尽きるでしょう。このため”明確化”の意味を伝えています。係争関係などの審理や、投資や融資問題を巡る決断、学業や就職などの進路に対しての結果など、自分自身が主体的に自分の人生を生きて行く上で、何を目的としてどんな生き方を示すのか、そうした事柄のカテゴライズを問いかけています。このため、比喩としては決断、結果、心理、判定、裁判、決定などとなります。
- このカードが反対の位置で出ると、物事は簡単に見過ごすことは出来ません。つまり、係争ごとは敗訴に近く、受験や面接をくぐり抜けることが難しくなり、もう一段の努力を必要とする可能性が濃厚にあります。つまり”やり直し”の意味を伝えており、本当に裁判に勝ち抜くのには証言を見つめ直し、試験に合格するのには更なる勉強が必要であるということになります。 このため比喩としては、見つめ直し、詰めが甘い、証拠の再検討などの意味を伝えています。
- 大アルカナ21番「世界」
- このカードはタロット・カードの大アルカナ22枚中、最大最高の縁起の良いカードであり、文句なしに物事の完成や願望の成就を意味しています。それはつまり”達成”であって、受験ならば合格、就職ならば採用、恋愛ならば成就そして結婚などの意味を伝えています。全てのカードの頂点に君臨して、全てのカードを統合しつつ、内包しています。占いの上では、クライアントの案件は解決されて、その望みが達成されるという意味合いになります。 このため比喩としては、成功、完成、完璧、素晴らしい、美しい、などのとても良い物語の結末を伝えています。
- このカードは反対の位置で出たとしても、それほどネガティブな要素は存在しておらず、しいてあげるとすれば、完成まであと一歩という意味になります。それは”未完”を意味するものの、世の中には未完の大作や未完成交響曲などがあり、それらは未完であってもそれ自体の神秘的な魅力を放っています。また、たとえ未完でも、次なるチャンスで完成させることも可能であることから、新しいステージへのレベルアップなどの意味合いもあって、向上心を刺激させるカードでもあります。ここから比喩としては、補完、あと一歩、八合目などの意味を伝えています。
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執筆者 天野玉露先生
タロット・カードの起源を遡れば、5000年以上前に古代メソポタミアの粘土版がエジプト経由でギリシアや地中海世界へと伝って、中部ヨーロッパやアイルランドに住むケルト人が持つ自然や人生の神秘と秘法とを融合し、幾つかの象徴的な図柄に置き換えたものであり、人として生きてゆく処世術の知識の集大成の一つとして、カードと言う形をとったものである。
「ケルト十字はね、キリスト教の十字架以前からアイルランドで使用されてたんだよね!」僕の師匠であるアイルランド人の女性はそう言っていた。そのケルト十字はタロット・カードのスプレッドに受け継がれた。彼女の友人にペルシャ系のギリシャ人の女性占い師がいた。僕たち3人はビールを飲みつつ人生や形而の世界、彼方の出来事について語りあった。
うお座の時代が終わりを向かえアクエリアスの時代が新しく始まる中、剣と戦いと戦士たちの時代が終わり、蜜と乳や赤子と母と息子や娘たちの時代がくると、彼女たちは語った。その時代に入ってゆける人たちが一人でも多くいられるように、そのための手がかりがタロット・カードにある。僕が日夜カードを回している理由の一端が、ここにあるのかも知れない。
東京MC所属占い師 天野玉露
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